【簿記3級独学 基本 お悩み】前払金と前受金の違い

簿記3級

簿記の勉強をしていると,似たような言葉が出てきて,使い方がわからなくなってしまうことがあります。未払金と未収入金,前払金と前受金は,混乱してしまう人も多いのではないでしょうか。

前回,未払金と未収入金について説明しましたが,今回は,前払金と前受金について説明します。

✔️本記事の内容

・「前払金」は,商品の注文,土地の購入の予約申込金など,買ったものを受け取る前にお金を払うときに使う勘定科目です。
・「前受金」は,商品購入などの予約を受けた際の申込金など,売ったものを引き渡す前にお金を受け取るときに使う勘定科目です。

✔️本記事のライター 管理人:ななうみ

国立理系学部・大学院卒。雇用な不安定な研究職として某大学で研究しながら,お金の勉強を始めました。独学で簿記3級に合格。現在,簿記2級合格を目指して勉強中です。
勉強のノウハウを多くの人と共有したいと思ってこのサイトを運営しています。

前払金は,自分が買い手側の立場になる

商品の注文をした時などに,予約金などとして,代金の一部を前払いすることがあります。この時支払う代金を「前払金(資産)」といいます。

*前払いすることによって,お金を払った人は,のちに商品などを受け取る権利ができるので,前払金は資産となります。

(例)10,000円の商品を来月購入するため,予約金3,000円を支払った。

商品はまだ受け取っていないので,「仕入」は使えないことに注意してください。

その後,商品を受け取ったら,前払金は商品に置き換えられます。つまり,商品が左(借方),先ほど仕訳た前払金の分を右(貸方)へ書きます。

この時点で,決算時における前払金はなくなります。

しかし,このままだと,右側が7,000円足りませんね。まだ,残りのお金を払ったことになっていません。

足りない分の費用は現金などで支払いますので,現金(資産)の減少になります。仕訳は右側に書き入れます。

前受金は,売り手側の立場になる

先ほどとは逆に,今度は売り手の立場になります。

商品の注文を受けた時などに,予約金などとして,代金の一部を受け取ることがあります。この時受け取る代金を「前受金(負債)」といいます。

*前受けすることによって,お金を受け取った人は,のちに商品などを渡す義務ができるので,前受金は負債となります。

(例)10,000円の商品を来月販売するのに先立って,予約金3,000円を受け取った。

商品はまだ引き渡していないので,「売上」は使えないことに注意してください。

その後,商品を引き渡したら,前受金は売上に置き換えられます。つまり,前受金が左(借方),仕入れが右(貸方)になるように書きます。

この時点で,決算における負債は0になりました。

しかし,これだと,左側が7,000円足りませんね。まだ,不足分のお金を受け取っていません。

そこで,以下のように,受け取った分のお金をかき入れます。

足りない分の費用は現金などで受け取りますので,現金(資産)の増加になります。仕訳は左側に書き入れます。

いかがでしたか。
未払金,未収入金,前受金,前払金について,例と言葉の使い方をしっかり覚えましょう。

ついでに,「仮払金」という勘定科目もありますので,次回,説明します。

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